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言葉にする事だけが全てじゃなく・・・。
私は階段を踏み外してしまった・・・。
落ちるっ!!!
ギュッと目を瞑った瞬間、後ろから誰かが支えてくれたのが分かった。
恐る恐る目を開けて、体を支えてくれた人物を見ようと振り返る。
そこにいたのは・・・。
「神君っ!」
「・・・ちゃんと気をつけて歩きなよ?」
神君は少しだけ呆れたような表情でそう言った。
「うん・・・ありがと。ごめん」
「ケガは?」
「あ・・・平気。ごめん」
私がそう言うと、神君はフッと笑う。
「さっきから、ごめんばっかり」
「ごめん・・・あ・・・」
思わずそう言ってしまって、今度は声に出してクスクス笑う神君。
そんな神君を見て、私もつられて笑った。
「あ、神君。もう大丈夫だから」
私はそう言って、相変わらず私の体を後ろから支えてくれている神君にそう告げる。
「何が?」
「何が・・・って。ほら、もう大丈夫だから」
私がそう言うと、神君はちょっとだけ微笑を浮かべる。
「助けてあげたんだから、これくらいお礼として貰う権利はあると思うけど?」
「お礼・・・?んっ・・・!?」
神君はそう言うと、私の体を反転させると、めい一杯の力で抱きすくめ、階段のど真ん中で強引にキスをして来た。
小さくバタバタと暴れる私に、神君は唇を少しだけ離して、小さく告げる。
「・・・あんまり暴れると・・・突き落としちゃうよ?」
・・・後ろに・・・ブラックなオーラが見えるんですが・・・。
気のせいですか・・・?
「ちょ、あれっ!バスケ部の神君じゃないっ!?」
「う、うそっ!?キスしてるよっ!?」
「いやぁぁっ!!」
階段の下から、そんな女の子達の黄色い声が聞こえて、私はありったけの力を振り絞って、神君の体を引き離す。
神君は無理やり唇と体を引き剥がされて、少し不満げな表情を浮かべる。
「あ・・・あの・・・ご、ごめんなさいっ、私・・・」
私はそう言うと、下りようと思っていた階段を、逆に駆け上った。
・・・だって、下には神君のファンが待ち構えてるんだもん。
下りて行くなんて無謀な事、私には出来ないよっ!
「っ!」
後ろから神君が私の名前を呼ぶ声が聞こえたのが分かったけど・・・。
・・・ダメだ・・・。
恥ずかしすぎる・・・。
しばらく走って、自分の教室に逃げ込んだ。
乱れる息を正しながら、私は・・・力なくドアにもたれかかりながら、床にペタッと座った。
神君は凄く優しいけど・・・たまに凄く強引で・・・意地悪な時がある・・・。
「・・・どっちが本当の神君なんだろう・・・」
だって・・・さっきだって、絶対女の子達の声が聞こえてたはずだもんね。
それなのにやめてくれなかったし・・・。
っていうか、階段のど真ん中であんな事するなんて・・・。
顔から、火出そう・・・。
私は体育座りをして、膝に顔を埋める。
と、その時、教室のドアがノックされた。
私は座ったままの状態でドアの窓を見ると、そこには神君が立っていた。
神君は優しく微笑んでいる。
「。開けて?」
「・・・うん」
ドア越しにそう言われて、私は立ち上がって、教室のドアを開けた。
神君は教室に入って、ドアを閉めるなり、私を抱き寄せた。
「何で逃げたの?」
「・・・・・・ごめんなさい。だって・・・」
「・・・だって?」
「・・・あんなところで・・・キスされて・・・恥ずかしかったし・・・それに、神君のファンの子もいたし・・・」
神君の胸の中でそう言うと、神君は私の体を少しだけ離して顔を覗き見る。
「だから?」
「・・・え?」
「は俺の彼女だろ?だったら、俺とキスしてたって何の不思議もないんじゃないの?もっと堂々としてなよ」
・・・そういう問題なのかな・・・。
やっぱり、神君って・・・強引・・・。
しかも、そんな優しい微笑みも・・・罪だ・・・。
「それとも、は俺とキスするのがイヤなの?」
「イヤなんかじゃ・・・」
「じゃあ、別にいいだろ?」
そう言って微笑むと、神君は又キスしてくる。
・・・もしかしたら、強引な神君が本当の神君なのかも・・・。
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誕生日祝いにのDarkStrawberry(閉鎖)の上海さんから頂きました!
もし神さんが来るタイミングがもう少し遅かったら、
階段から落ちたところを思いっきり見られていたかと思うと嫌な汗が…w
でもそこはさすが神さん、困っているときに さっそうと現れて助けてくれるんですね!
神さんは自分の大切な人を いつも見守っていそうです(*゚∀゚*)
そしてやっぱりファンも多い…!でも神さん(ブラック)が本気を出せば、
多分そのへんのミーハーファンたちぐらい簡単に(ry
全部読ませていただいて、うちもブラック神さん始めようかなと思っちゃいました!
うちのサイトでもこんな素敵な神さんを目指していけたらと思います。
上海さん、本当にありがとうございました!!
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